西陣という機織の音が響く、そんな町家長屋で生まれ育ちました。幼いころから路地(ろうじ)で遊び、その裏から祭りを見、お地蔵さんの祠に手を合わす、そんな昭和なまちで暮らしました。グロバール化が恐ろしい速度で進展していく現在のこのまちをパラダイムシフトとして好意的に受け取るのか、あの幼き日の京都を感傷的にしか思い出せなくなってしまった現実を悲観的に認識するのか、これからもずっと考えていきたいと感じています。

京まちなか散歩道、すっきりと晴れた日に、みやびな通りにふっと佇んで、みやびな空気をいっぱい吸い込もう、これがぶらぶら歩き=散歩の基本だと感じています。