まちなかぶらりん(法金剛院から今宮神社)

今年、京都の気候は少し変?と感じています。1、2月は極寒でそれが終わると3月は急に暖かく、桜は一挙に満開の艶姿を見せて通り過ぎていきました。その後例年祇園祭が終わりを告げる頃に梅雨が明け本格的な夏の到来となるのですが、今年は7月の中旬から連日38度を超える酷暑。その間には、大阪北部を中心に大きな地震や京都でも記録的大雨によって鴨川、桂川の様相を変える勢いが垣間見えるほどの降りようということもありました。

改めて自然への畏敬と恐怖を感じています。ということで、しばらくは京都まちなか散歩も行けず(行かず)、散歩を通じた美しい花にも会えず家の中で悶々としておりましたが、少し意を決し京都のまちなかを繰り出し、散歩することとしました。

丸太町通を西へ、JR花園駅の向いに法金剛院がありますが、以前より気になっており、これはまちなか散歩で訪れたいと感じていました。

こちらは、律宗の寺院で唐招提寺に属します。「蓮の寺」として有名で、関西花の寺第十三番霊場でもあります。蓮は、仏様の台座の蓮華模様ともなり、仏教との関わりが深く、極楽浄土に咲く花と言われています。お盆が近づいてきましたが、仏壇やご先祖様への献花には必ず入っています。

蓮は、早朝に咲き始め昼頃には閉じ、3~4日間咲いた後、最後は閉じることなく散ってしまいます。きりっと凛々しく美しい花で神聖さを感じ取れる花です。

蓮が見ごろを迎える例年7月上旬から8月上旬にかけては「観蓮会(かんれんえ)」とされ、早朝の7時に開門されます。静寂さの中に蓮の美しさに出会う、これは京都を訪れた方やまちなか散歩をされる方におススメです。

法金剛院を後にして、この寺院を復興された待賢門院璋子花園西陵へ参ります。絶世の美女と伝わっていますが、白河天皇、鳥羽上皇、崇徳天皇、さらに後白河天皇との人間模様や保元・平治の乱が引き起こされるに至ったことなど、非常に複雑で容易には理解できません。また、機を見てじっくりご紹介させていただこうと思います。

さらに散歩を進めまして、今宮神社に参りました。こちらは、北区紫野にありますやすらい祭でも有名な今宮神社とは関係ありません。今宮とは、当時本宮から神霊を分けて、新しく祭った神社との意です。

三条天皇の御代に疫病が流行し、これを鎮めるために創祀されました。この神社がちょうど平安京の西の端、西京極大路の内に位置しており、疫病を京都より外へ追い払うということでもあったようです。非常に興味深く、当時を想定しつつ鳥居の外の通りを繁々と眺めました。

京都のまちなかをぶらりと散歩していますと思わぬ歴史事象に出会いますが、これも魅力ですね。

参考URL
https://ja.kyoto.travel/search-keyword.php?keywords=%E6%B3%95%E9%87%91%E5%89%9B%E9%99%A2

法金剛院

 

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