花を求めて(植物園 その4)

今年の京都の夏は気温38度を超える日が続き、酷暑(新聞誌上では「炎暑」と記載されています)です。まちなか散歩に行こうとは思いつつも、熱中症でヘタってしまうのも困りますが、かと言ってやはりそれぞれの季節に咲く花も見たいという強い気持ちもあります。

陽光がふりそそぐ(今年は痛いです)向日葵が元気に咲くさまや暑さに負けず可憐に咲く百日紅が見たいと感じておりまして、四の五の言わず京都まちなか散歩に出かけることとしました。

向かう先は植物園ですが、その帰路には久々御所を訪れようと思っておりました。想定はしておりましたが、ヘロヘロになりながら正門にたどり着き受付の職員の方に向日葵の開花の状況を尋ねました。いわく、「先日の台風12号にやられました。まだ十分には咲いていません。」とのお話しでした。台風12号と言えば、南から北上し東ではなく西へ進むという異例の強い勢力を持った台風でした。京都も夜半に通過しましたが、風と雨は並々ならぬ状況で午前2時に目を覚ました私は、台風が通り過ぎていく5時頃まで眠れず暴風に揺れる家に不安と恐怖を感じじっと我慢しておりました。

さて散歩を進め、確かにまだわずかしか咲いていない向日葵を目の当たりにしました。非常に背の高い向日葵ですが、強い陽光に晒されながらも美しい黄色を鮮やかに見せながら凛とした様子で元気に咲いていました。これから幾日か経過すれば一面に咲く向日葵を想像し、ヨロヨロとした足取りで園内の散歩を続けました。

春に蝋梅が咲いていた所から半木神社を通って一休みしたのですが、少し遠方に薄いピンク色に咲く百日紅が見えましたので、これは絶好の機会と感じさらに近づくべく散歩を進めました。淡い紅色もしくはピンク色の小さな花が美しく可憐に咲いていました。

百日紅は、木の樹皮が滑らかで、「猿も滑って落ちる」との由来でサルスベリと名付けられたとのことです。百日紅は中国名ですが、夏から秋にかけて長く咲いていることが由縁です。「ひゃくじつこう」とも呼ばれます。

熱中症が心配になって来ましたので、植物園を後にすると木陰を目指そうと京都まちなか散歩の行先を糺の森へとし、歩を進めました。京都のまちなかでも森と呼べるような緑の空間の一つが糺の森ではないでしょうか。

静けさと緑に囲まれたこの空間は、深呼吸するたびに自然と自身が浄化されるような爽やかさが伝わってきます。

帰路、やっとこさ、御所にたどり着くというような京都まちなか散歩でしたが、御所の百日紅はまだ咲いておりませんでしたが、皇宮警察京都護衛署に紫色に咲く百日紅を見つけました。紫色が非常に珍しく思わずカメラに撮りました。

お盆が過ぎたあたり、京都まちなか散歩にて拾翠亭に参りますので、その際にもう一度百日紅を楽しもうと思っています。

参考URL
http://www.pref.kyoto.jp/plant/

京都府立植物園