花を求めて(植物園 その5)
二条城西南櫓近く押小路通に「二条城撮影所跡」があります。
日が移ろうにつれ秋が深まり、「秋を感じたい!秋桜が見たい!」という思いに駆られ、二条城撮影所跡付近に小さな花壇があったことを思い出し、かつて子どもと秋桜を見に行った記憶をたどりながら、久々の京都まちなか散歩に出かけました。
しかしながら、花壇は小さく残っているような状況で、秋桜の姿はありませんでした。とても残念に思いましたが、その際私の頭に浮かんでいたのは、「花を求めて」と感じたら植物園!でした。このような思考と行動の順序で、本日の京都まちなか散歩は、「花を求めて(植物園5)」となりました。
今年は大阪北部の地震に始まり、梅雨明けからの酷暑と思われるような連日の暑さ、さらに台風の暴風の恐ろしさと、まさに自然の脅威とともに畏敬を感じました。御所や植物園では、京都まちなか散歩の途上、巨木が根元から倒れている様を目の当たりにして、改めて大自然と私たち人間の微弱さを痛感するに至りました。
さて、京都まちなか散歩を続けます。晴天の下、賀茂川の出雲路橋から遥か遠くに見える北山は空気が澄み渡って既に晩秋から初冬への風情を見せていました。
もう少し季節が移ろいますと、紅葉の美しい季節となり、京都のまちはさらに秋色に色付きます。紅葉の中を京都まちなか散歩したいけれども、まちは世界中からお越しになる観光客で溢れかえるなと感じつつ、どこか落ち着ける、ひっそりとじっくりと沈思できるような散歩道をまた考えようと感じながら植物園に着きました。
お決まりの並木道を深呼吸しながら、ぶらりと散歩をしながら秋桜の花壇に参りますと、想像していた通り、いつもの美しい姿がそこにありました。春の桜は、淡いピンク色が特徴的で上品ですが、秋の秋桜は濃いピンク色が象徴的で強さというのでしょうか、情熱的な印象を受けます。
京都まちなか散歩を続けていて、四季折々に「花を求めて」となると植物園に来るのですが、今度は寒い冬の京都を訪れることになるのでしょうか。
植物園を後にして、夕刻に御所のいつもの散歩道にも行ってみました。10/22、本日は時代祭であったことを失念しておりました。私は、多くの人たちが集まるところは苦手ですので、進んで足を運ぶことは極めて稀なのですが、おそらく時代ごとの豪華絢爛の行列が都大路を巡ったのだなあという余韻のようなものを感じました。
京都まちなか散歩の帰路、もう冷たい風に吹かれながら、ぶらりと京都のまちを散歩していますと、やはり秋という気候が醸し出す風情なのでしょう、少し感傷的になっている身を感じました。
参考URL
http://www.pref.kyoto.jp/plant/