京都には散歩に最適な寺院が数々ありますが、京都市下京区にある「東本願寺(ひがしほんがんじ)」も是非京都まちなか散歩のコースへ入れて頂きたい寺院の一つです。京都駅からタクシーを乗りますと烏丸通沿いの東本願寺の前を何気なく通りますが、京都まちなか散歩で訪れることもなくいつも素通りとなっておりました。
という訳で、本日は「東本願寺」へ京都まちなか散歩にて出かけることにします。東本願寺は、浄土真宗大谷派の本山です。堀川七条にある「本願寺」(西本願寺と呼ばれることが多いのですが、正しくは本願寺です)の東にあるため「東本願寺」と呼ばれるようになりました。
正式には「真宗本廟(しんしゅうほんびょう)」と呼びますが、京都の人たちは親しみを込めて「お東さん」と呼ぶ場合が多いです。
さて、改めて自分の足で散歩してお参りしますと、その広大さに目を瞠ります。「御影堂門」を潜ると、眼前に広がる「御影堂(ごえいどう)」は、壮観かつ圧巻です。これは世界最大級の木造建築とのことですが、これほど大きな伽藍があるのかと驚きを隠せません。
ミシュラングリーンガイドにも掲載されているそうで、外国人散歩客の姿も多く見かけました。広い敷地ですが、「大寝殿」より奥は非公開となっています。もう少し散歩を楽しみたいという方は、寺院を出て烏丸通をすこし東へ散歩の足を広げると「渉成園」という日本庭園を眺めることもできます。
私は、真宗視聴覚ホールの中へ散歩の足を進めることにしました。地下にはギャラリーがあります。ここには天井に明り取りの窓があり、差し込んだほのかな光が、散歩客を迎えてくれます。
心が安らぐ絶妙な光に感銘していたところ、建築家「高松伸」さん監修とのことで得心しました。「織陣」や「同志社小学校」も高松さんの設計ですが、かつてこれらの建築を目にした際は「なんと斬新!」と声を出さざるを得ないほど、建築様式にビビッてしまいました。多様な建築に興味がある方には飽きの来ない京都散歩先かと思います。
このように、「東本願寺」は有名な京都まちなか散歩スポットでありますので、情報は多分にあるかと思います。そこで、本日は少し視点を変えて、高等学校とお寺さんとの結びつきをご紹介しましょう。
京都の多くの高等学校では、各寺院の「教え」を建学の精神や教育理念としているところが非常に多く見られます。存じている範囲ですが、例えば私は東山高校出身で他校の生徒からは「がしこう」と呼ばれていました。この東山高校と華頂女子高校は同じ「総本山知恩院」にゆかりがあります。
その他にも、浄土真宗大谷派、東本願寺とゆかりのある大谷高校「たにこう」京都光華高校。
浄土真宗本願寺派、西本願寺とゆかりのある龍谷大学付属平安高校、京都女子高校「きょうじょ」
臨済宗大本山妙心寺派、妙心寺とゆかりのある花園高校「はなこう」
真言宗総本山東寺(教王護国寺)とゆかりのある洛南高校など、それぞれ昔の京都から残る教えを元に、今も生徒たちが勉強に励んでいることと思います。
ちなみに仏教や寺院ではありませんが、平安女学院高校は「へいじょ」、ノートルダム女学院高校は「だむじょ」、同志社女子高校は「どうじょ」と呼んでいました。女子高ばかりで恐縮です。学校名は硬くなりがちですから、こんな略し方をどの地域でもされているのではないでしょうか。
京都まちなか散歩の最後は、「朱雀大路」の記事でもご紹介した、東本願寺近く、京都駅北口にある羅城門の10分の1スケール模型を眺めて帰ることにしましょう。昼間も良いのですが、夜間には街灯に照らされた様子も中々趣きがありますので、京都まちなか散歩の帰路の際に一見の価値ありと言えます。
参考URL
http://www.higashihonganji.or.jp