以前「神泉苑界隈」へ京都まちなか散歩にて訪れた際にも「三条会商店街」について少し触れました。とかくこの商店街は何かとよく足を向けます。お気に入りの場所での散歩は、普段よりもより胸が弾むもの。今回の京都まちなか散歩は「三条会商店街」をスタート地として、京都のまちをぶらりんいたします。
私が「三条会商店街」へ京都まちなか散歩に訪れる理由には、アーケード街であることも挙げられます。雨の日の京都まちなか散歩にはもってこいの場所で、スーパーに負けていない商店街の方々の心意気を感じながら京都の良さを体感できます。金メダリストの「野口みずき」さんも、雨の日にはこの商店街で早朝練習をされていたそうですよ。当時は応援の横断幕が掲げられていたのを思い出します。
さて、商店街を千本通からしばらく東に散歩して行きますと、「武信稲荷神社(たけのぶいなりじんじゃ)」はこちらですよとの案内が目につきます。この案内には、龍馬とおりょうさんの画が一緒に描かれているのが特徴です。
この辺りは定番の散歩道なのですが、これまでは案内を見ても気にせず通り過ぎていました。ところがこの日は、何となく気になるものがあり、自然と散歩の足が神社へ向きます。こういう縁は大切にするべきと思っておりますので、タイミングを逃さずお参りすることにしました。
早速散歩の足を神社へ向けてみると、どうやらここは姓名判断や命名に強い神社とのことです。この日も、妊婦さんと思われる女性や生まれたての赤ちゃんを抱いた家族が参拝へ訪れていました。
その他にも龍馬とおりょうさんにちなんだ縁結びの神社であることや、一寸法師にまつわる物語の舞台になった神社としても有名とのこと。落ち着いた佇まいの静かなスポットで、新たな京都まちなか散歩の行き先が増え嬉しい気持ちです。
京都のまちで幾年もたくさんの場所を散歩してきましたが、まだまだ多くの知らない場所があるものです。今後もそんな出会いに期待しながら、京都まちなか散歩を楽しんで参りたいと思っています。
今回は恥ずかしながら、「武信稲荷神社」のことはまったく存じておりませんでしたので、散歩を終えてから京都の歴史を紐解いてみました。そこで、龍馬とおりょうさんの逸話を知ることができました。
龍馬とおりょうさんは何度もこの神社で会っていたそうです。しかし、龍馬はとかく命を狙われる身でありますから、なかなか会うこともままなりません。おりょうさんも龍馬の行方がわからないと案じていたようです。
散歩の際は見逃していたのですが、実は境内に大きな榎があり、龍馬はその榎へ「龍」の文字を龍馬流のクセのある字で彫ったのだそうです。自分の生存と、京都のまちにいることを示した合図。これがきっかけで二人は再会することができたとのことです。
「武信稲荷神社」は二人にとって縁結びの神さんといったところでしょうか。恋の力は強い!と感じた次第です。
季節を問わず京都散歩におすすめの「武信稲荷神社」、まちなかにひっそりと佇んでいます。私もまた榎の姿を確かめるべく、きっと再訪したい散歩先です。
参考URL
http://takenobuinari.jp