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花を求めて(植物園 その1)

晴天の冬空を眺めていると、無性に花が恋しくなります。そろそろ「蝋梅」も開花したころでしょうか。こうなると「京都まちなか散歩へ行きたい!」という気がはやる気持ちを抑えきれなくなります。

しかしながら、神社仏閣での京都まちなか散歩で花を目いっぱい楽しむには、まだ少し早い季節です。そこで、本日のぶらり散歩は、寒い季節でも存分に花と触れ合うことのできる「京都府立植物園」へ向かうことにいたします。

京都市左京区にある「京都府立植物園」は、日本で最も歴史のある植物園です。広大な敷地の中で、1万2千種を超える植物の、四季折々の姿を観察できます。

せっかくの散歩、一通り隈なく見て回りたいところですが、それでは時間がいくらあっても足りません。散歩の足を少し早め、お目当ての花を目指して進むことにいたします。

小鳥のさえずりを聞きながら歩いていると、甘い香りが漂ってきました。私がずっと焦がれていた「蝋梅」に、違いありません。芳香を頼りに進みますと、やがて可憐な花弁を湛えた姿に出逢うことができました。

優しい黄色が、青空に映えますね。胸いっぱいに「蝋梅」の香りを吸い込むと、心が芯から温まっていくように感じます。

「蝋梅」の花と再会を果たせた私は、「なからぎの森」へと散歩の足を向けました。この森は園内唯一の自然林で、より自然に近い環境で植物を楽しむことができます。

園内には「きのこ文庫」と呼ばれる、まさにきのこの形をした書庫が建っておりますので、名も知らない野花に出逢った場合も、すぐに図鑑で調べることができ、大変便利です。

小道を散歩していくと、なにやら気になる建物が見えてまいりました。「園の中に神社?」と首を傾げながら近づくと、確かに神社のようです。こちらは「上賀茂神社」の境外末社である「半木(なからぎ)神社」でした。

さすが京都、植物園の中でも神社と出会うことができるとは感服です。木漏れ日の中、森を見守るようにひっそりと建っている、静かな雰囲気が良いですね。ちなみに、この地は京都で盛んな絹織物発祥の地でもあるとのことです。

さて、散歩を続けて参りましょう。「なからぎの森」を抜けましたところ、視界の先に比叡山が現れました。平然とそびえる比叡山に、「さむいなあ、ほんまにさむいなあ」と、つい文句がこぼれます。ここはひとまず、体を温めるためにも温室へ逃げ込むことにいたします。

温室内では、南国の植物が活き活きと葉を広げております。神々しさを漂わせる蓮の花、色鮮やかなオンシジュームやカトレアが見頃でした。

本日のぶらり京都まちなか散歩は、愛しい花々に出逢えたものの、京都の冬が身に染みる一日でもありました。北大路橋を渡りながら「今度は桜を見に来るで!」と、捨て台詞を吐きながらの帰宅です。まだ小さな蕾たちと一緒に、もう少しで訪れるであろう春を、楽しみに待ちたいと思います。

参考URL
http://www.pref.kyoto.jp/plant/index.html

京都府立植物園

 

miyaby

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