京都まちなか散歩では、二条城を訪れる方が多いですが、その後は散歩の足を北へ向け、御所方面を目指すことが多いように感じます。京都定番の散歩コースではありますが、本日はその逆、二条城の南側に位置する「神泉苑界隈」をぶらりと歩いてみたいと思います。
散歩のスタートは二条駅からにいたします。そのまま「御池通」を東にぶらぶらいきますと、北側にこじんまりとしたなんとも京都らしい庭と池が見えてきます。ここが地名にもなっている「神泉苑(しんせんえん)」です。
桓武天皇が京都へ平安京を造営する際、大内裏の南に作られたそうで、当時は八町という広さだったとのことです。しかし、この単位ではいまいちピンときませんよね。より良く調べてみたところ、1町が約3000坪とのことですので合わせて24000坪……残念ですが、これでもよく分かりません。
そこで、京都の地図を取り出してみました。その大きさを南北の通りへ当てはめてみると、最北が二条通、最南が三条通、最東が大宮通、最西が美福通(二条城に西に面している通りです)とのこと。
これはなるほど、広大な庭園!と理解しました。当時の京都では、天皇や貴族が宴を開いたり、雨乞いが行われたり、かなり重要な場所であったとのことです。その後、「徳川家康」の二条城造営により大きく縮小され現在に至っています。
「神泉苑」は、パワースポットとしても知られています。京都まちなか散歩でこのエリアへ訪れる際は、苑内にある「法成橋」を渡ってみて下さい。願いを一つ念じながら橋を渡り、善女龍王社へとお参りすることで、願いが叶うと言われています。
またこの橋は、雨乞いを通じて、源義経と静御前との出会いの場所であったことから、縁結びの社としても有名です。その他にも、その年の恵方によって社殿の向きが変わる「恵方社」があり、常に恵方へお参りできるなど、京都の中でもご利益の場所と言えます。
さて、京都まちなか散歩を続けましょう。御池通の南へぶらりと足を向けると、「三条会商店街」が見えてきます。千本通から堀川通までのアーケード商店街で、私たち庶民が愛してやまないまちなか商店街の一つです。
雨でも一日楽しめますので、せっかく京都散歩へ来たのにあいにくの雨……という場合は、立ち寄ってみて下さい。
ここは、錦(錦市場)のように外国人で溢れかえっていたり、高級志向であったりする商店街とは全く趣きが異なります。昔懐かしい商店街の雰囲気に触れられますので、都会の喧騒を忘れたい方の京都散歩先へ、自信を持って推薦したいエリアです。
のんびりとした雰囲気の「三条会商店街」ですが、その中にいつも行列ができているお店が二つあります。方角としては堀川通に近い、中華料理店とカフェです。
中華料理店の名は「魏飯夷堂三条店」 大阪の北新地にも店舗があるお店だそうです。豊富なメニューが用意され、どれを選んでも美味しいと評判だそうですから、少し並んで散歩の休憩がてらランチを楽しんでも良さそうです。
カフェの名は「Sweets Cafe KYOTO KEIZO」こちらのお店は菓子工房が併設されており、いつでも出来たてのケーキなどが味わえるそうです。そのメニューの中でも行列客が求めているのは「10分モンブラン」工房で作りたてのモンブランなのですが、なんと賞味期限が10分なのだそう。これはつい味を確かめてみたくなりますね。
その他にも「三条会商店街」には、およそ30店もの飲食店が並んでいます。どこへ入ろう……と散歩の足が迷い出し、何度も往復してしまった、というのもよくある話。「神泉苑界隈」への京都散歩の際には、お腹を空かせて訪れるのが正解のようです。
参考URL
http://www.shinsenen.org/index.html