京都「下鴨神社」で行われる「御手洗祭(みたらしまつり)」をご存知でしょうか?
世界遺産でもある「下鴨神社」で開催される「御手洗祭」
今日の京都まちなか散歩の行き先は、夏の風物詩でもある人気の神事へ決め、ぶらり散歩といった感じでのんびりと歩き出しました。
この祭は、夏の土用丑の前後、5日間に行われます。
普段は17時までしか入ることができない「下鴨神社」ですが、この期間は早朝5時30分~夜の21時までは入れるため、普段は見ることができない夜のお社を、拝観するチャンスでもあります。
下鴨神社の御手洗(みたらし)池に足を浸すことで罪や穢れを払い、無病息災を願います。池へ入れるのは、この10日間だけですので、夏の京都観光を予定されている方には、是非散歩道の一つに入れて頂きたいスポットです。
さて、夏の暑い陽射しの中、大汗を拭いながら、ぶらぶら足を進めます。賀茂川と高野川が合流するあたりを「出町柳」と呼ぶのですが、ここに立って上(北方向)を見晴らすと北山や比叡山、大文字山といった、京都ならではの豊かな緑の風景が目に入って来ます。なるほど「山紫水明」とはよく言ったものです。
そのまま散歩を続けると、朱の鳥居が見えて来ます。さらに歩を進めると、深い緑に囲まれた糺(タダス)の森が眼前に広がり、思わず深呼吸。歴史ある風景を前に、否が応でも心が落ち着いていくのです。これもゆっくりとした散歩の中で出会う「出会い旅」です。
御手洗池につくと、多くの方がロウソクをもって火を献じています。
井戸水のため、夏真っ盛りのこの時期であっても、足を入れた途端「つめたっ」と言ってしまうほどです。最後に「御神水」を戴くのですが、これがまた冷たいながらも柔らかな飲み心地で、火照った身体へしみ込んでいきます。この神事に参加したことで、暑い京都の夏も乗り切れると、確信しました。
「御神水」は、手持ちのペットボトルや水筒へ詰めて貰ったり、お土産に便利な容器入りのものを購入したりも可能です。「御神水」が詰められた御守も、神社内で販売されていますよ。
散歩の締めは、出店を覗いてみましょう。神社の鳥居近くには「ふたばの豆餅」や「花折の鯖寿司」などのお店が並んでいます。「御手洗祭」は、みたらし団子の起源ともいわれているため、みたらし団子の屋台が盛況ですが、本日は「下鴨神社」へも奉納されており、福を呼ぶお菓子とも言われている「ふたばの豆餅」を購入。
人気の和菓子なため、今出川河原町を上がったところにお店があり並ばないと買えないことが多いですが、ここでは待ち時間もなくすんなりと購入できます。餡子の甘みとお餅の塩加減が絶妙で、何度食べても思わず「う~ん」と唸ってしまう味なんです。鴨川の散歩の帰りにちょっと寄っていかれる方や、京都を訪れる観光客にとってお気に入りのお菓子の一つと言っても過言ではありません。
賞味期限が短いことや、出来立ての方が柔らかく美味しいことを考えると、是非一つはその場で景色を楽しみながら、口に入れたいですね。京都まちなか散歩の醍醐味です。
2018年の「御手洗祭」は7月20日(金)〜7月29日(日)となっています。
「御利益」と「涼」を求めて、是非京都へお立ち寄りいただき、まちなか散歩を楽しんでください。
参考URL
https://www.shimogamo-jinja.or.jp/