以前、「蚕ノ社」で三柱鳥居へ京都まちなか散歩にて訪れた際、京都の中には「三珍鳥居」と呼ばれる珍しい鳥居があることに触れました。あの日から「是非他にも残る二つの鳥居へも散歩してみたい」と強く感じておりまして、京都まちなか散歩がとことん好きな我が身を感じてしまいます。
この正月のタイミングで「よしっ!」と意を決し、「三柱鳥居」「厳島神社(いつくしまじんじゃ)」の唐破風(からはふう)鳥居と「伴氏社(ともうじしゃ)」の鳥居へ、初詣がてら京都まちなか散歩へ行って参りました。
京都の三が日はどこへ出かけても参拝客でいっぱいですから、日をずらすという選択もあったのですが、なぜか今日心惹かれたため、この気持ちを大事にしたいとの京都まちなか散歩です。
3つの鳥居にはそれぞれに特徴があり、独特の趣があります。最初は「三柱鳥居」へと京都まちなか散歩の足を向けてみます。
以前も感じましたが、幾何学的な形がとても神秘的です。じっくり観察すればするほど不思議なパワーを感じるようです。
次に「御所」内にある「厳島神社」へと京都まちなか散歩の足を進めて参ります。「唐破風鳥居」は上部にある島木と笠木が反っていることが分かります。「厳島神社」は、平清盛が母のため安芸国の厳島神社から兵庫県築島へ勧請したとされます。室町時代後期に足利義晴が細川高国邸へ移築したとされ、その後明和8年に現在のこの京都の地へと再移築されたとのことです。
この移築が無ければ、「京都三珍鳥居」は生まれていないことになります。ちょっとした歴史のいたずらで、このようか京都まちなか散歩コースが生まれるとは、非常に興味深いです。
「御所」の次は最後の目的地である「伴氏社」へと散歩の歩を進めます。それにしても、どこへ散歩に行っても人が多いです。当然と言えば当然ですが、やはり落ち着いた京都のまちが好きだと再認識しながらの散歩となります。
「伴氏社」は天神さんの中にあるのですが、天神さんの氏子でもある身ですし、お正月の参拝者がごった返す人並みの中をなんとか到着しました。
お正月ならではの、京都のまちなかの賑わいを眺めつつも、人並みの中でカメラを撮ろうとしたところ「なんじゃこいつ?」とジロリと見られてしまうため、こっそり奮闘しました。
この「伴氏社」の鳥居には二つの見どころがあります。一つが台石に蓮弁があること、もう一つが鳥居中央の額束部分が、通常であれば上を通っているはずの島木を貫通しているのです。
新年早々、三つの珍鳥居、どれも興味をそそられるものばかりで、満足のいく京都まちなか散歩になりました。散歩の途中では「北野大茶湯(きたのだいさのえ)」というお茶会で秀吉が絶賛し、御名を与えたと言われるお菓子「長五郎餅」を購入します。
京都まちなか散歩で時間が余っているという方は、京都市上京区にある「長五郎餅本店」や本日訪れた「北野天満宮境内茶店」のお茶席で煎茶や抹茶と共に頂くことができますので、京都の歴史を感じながら、ちょっと散歩の足を休めてみてはいかがでしょうか?
参考URL
https://ja.kyoto.travel/search-keyword.php?keywords=%E4%B8%89%E7%8F%8D%E9%B3%A5%E5%B1%85