まだまだ寒い京都のまちですが、晴天の下、青く広がる空を見ていましたら思わず「禅寺の庭が見たい!」「枯山水の庭が見たい!」という京都まちなか散歩への想いが昂りました。このようなことは年に何度もあります。雨でも、雪でも、気持ちが散歩へ行きたいとなれば、準備を進めてしまうのが通例となってしまっています。
本日、私の頭へ散歩先として浮かんでいたのは、「よし、龍源院行こう!」でした。
そんな、はやる気持ちの私を止めるように、心の中では落ち着けやのもう一人の私が「もうええオッサンなんやし思いつきはやめとけ」と諭します。
一瞬、そうかと感じ入りますが、やはり枯山水を見に散歩へ行きたい気持ちは止められません。そんな訳で、いそいそと準備を整え「龍源院(りょうげんいん)」へと京都まちなか散歩へ出かけることにいたしました。
京都市北区にある「龍源院」は、臨済宗大徳寺派大本山大徳寺の22ある塔頭の一つで、由緒ある非常に格調が高い寺院です。
日本人観光客の方は、有名な神社仏閣等へ京都まちなか散歩に行かれるケースが多いように感じます。もちろん、こちらの「京まちなか散歩道」でも度々紹介しておりますとおり、有名であり、古き良き歴史あふれる京都の観光地は、無限に近く存在しているでしょう。
しかし、そんな京都での散歩がひと段落したら、このような庭園が美しい寺院で是非癒しの時間を過ごしていただきたいと思います。
ちなみにですが、この「龍源院」は、外国人向けに制作されたミシュラングリーンガイドで星一つを取得しているのだとか。年々外国人の散歩客が増えているのも納得がいきます。
そんなことを考えながら散歩しているうちに「龍源院」の門へと到着いたしました。境内や庭園の苔が見事なことから「洛北の苔寺」としても親しまれています。室町時代最古の方丈建造物でもあり、国の重要文化財として指定されています。
今日のように気持ちが盛り上がっての京都まちなか散歩は、一歩一歩をゆっくり楽しみたい反面、早く庭園と対峙したいという気持ちで、知らず知らずのうちに散歩の足が速くなります。
そしていよいよ庭園へ辿り着くと・・・なんともいえない安らかな空気に包まれました。さっきまでの急いていた気持ちが一瞬で静まっていきます。思わず、「やっぱりほっこりするわ」と呟いていました。
それだけで十分、他に何も必要としません。しばらくここへ佇み、静かに庭と語らう最高に贅沢な時間を楽しむ京都まちなか散歩となりました。
美しい風景をカメラには捉えましたが、この素晴らしさはやはり実際に目の当たりにすることで心に響いてくると得心します。
心かき乱されてしまったり、ゆったりとした時間を持てていないと感じている方は、是非「よし、龍源院行こう!」を合言葉に、京都まちなか散歩へ訪れてみて下さい。
参考URL
https://ja.kyoto.travel/tourism/single02.php?category_id=8&tourism_id=1034