京都を散歩する際の行き先へ、神社を選ぶ方も多いかと思いますが、もっとも古い神社をご存知でしょうか? 本日散歩へ向かう「上賀茂神社」もその一つです。京都の数ある神社の中でも歴史が長く、祖となる「賀茂神宮」が造営されたのはなんと678年、飛鳥時代の京都だと言うのですから驚きです。
それではいざ、京都市北区にある「上賀茂神社」へ散歩に参りましょう。「上賀茂神社」は正式には「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」と言います。遷都の際桓武天皇が行幸され、これより皇城鎮護の神とされました。また、神紋の二葉葵が、徳川家の家紋(三つ葉葵)に由来するとのことで、家康が篤く信仰したとのことです。
この「上賀茂神社」での散歩は、京都の観光地の中でも非常に見どころが多く、散歩の楽しむと伴に一年を通じて様々な発見と出会いが待っています。季節ごとの神事や、賀茂祭(葵祭)、特別参拝などで、散歩を楽しみながら京都の歴史に浸ることができます。
現在「上賀茂神社」では、平成20年から式年遷宮のために檜皮葺屋根の葺替作業が行われているのですが、特別参拝にて工事期間限定でその作業の様子を拝観することもできます。
そういえば、敷地内をぶらりと散歩していた際に目にした、葵の紋でふと思い出されたことがあります。京都市内を多く走っている「ヤサカタクシー」をご存知でしょうか? 京都散歩が目的だからタクシーは使わない、という方にとってはつまらん話かもしれませんが、ほんの少しだけお時間ください。
「ヤサカタクシー」は、シンボルを三つ葉のクローバとしています。そしてここ「上賀茂神社」は、二葉葵を神紋とし、古くは「あふひ」と読み神と逢うこと=逢う日でもあったとのことです。
この二葉のクローバーには、花言葉として素敵な出会いという意味があるそうです。この逢う=出会いをコンセプトに、「上賀茂神社」の式年遷宮に際し、ヤサカタクシーは「あふひの二葉タクシー」として1200台中2台のマークを二葉に変え、期間限定で運行させました。
その際、乗車証(レシートです)を「上賀茂神社」の社務所で提示すると記念品がもらえるというようなジョイントイベントだったようです。特別タクシーには二葉だけでなく、幸運を呼ぶ四つ葉もあったのですが、その数は1300台中たったの4台。にも関わらず、なんと私は何も知らずに2度も乗車していたんです。
たまたま止めたタクシーの車中、運転手さんに「この車、何だかわりますか?」と聞かれたのですが、返事は当然「いいえ」
「四つ葉タクシーですよ。おめでとうございます」と言われたのですがあまり実感がなく「ああ、そうですか。(ふ~ん)」という感じでしたが、社務所で記念品がもらえると聞き、後日嬉々として散歩へ伺ったのでした。
その後、京都観光へ訪れた方や散歩を楽しむ方に聞いたのですが、遠くからいらした方にとって四つ葉は見られるだけでラッキーとのこと。まちなかで二葉や四つ葉のタクシーを見かけたら、ご利益を願い、記念に写真を撮る方も多いのだそうです。
京都市内では、現在も変わらず1300台中4台の確率で四つ葉タクシーが運行しているそうですから、京都散歩のスタート地へ移動される際などに、ヤサカタクシーを利用してみるのも面白いかと思います。運よく乗ることができた際には、写真のような乗車記念シールが頂けます。
京都へ訪れ、四つ葉タクシーへ乗車できた方からは、幸せになれたという内容の手紙が多くヤサカタクシーへ寄せられているそうですが……私にはその後、幸運なことがあったでしょうか?
「人生こんなもんやで」で現在に至る私ですが、こうしてぶらり京都散歩を楽しむ時間を持てていることが、実は一番幸せなのかもしれません。
参考URL
http://www.kamigamojinja.jp/index.html