以前京都まちなか散歩で、だるま寺の「法輪寺(ほうりんじ)」をご紹介しました。その際、京都市西京区にも「法輪寺」がある、とお話ししました。
本日の散歩の行き先は、嵐山近くにあります、もう一つの「法輪寺」へと足を運んでみることにします。
こちらは「虚空蔵法輪寺」といい、真言宗五智教団の寺院です。「嵯峨の虚空蔵さん」としても京都の人たちから親しまれており、「十三まいり」(3月13日から5月13日)のお寺として有名です。
散歩の足が「法輪寺」へ着きますと、本日はちょうど「十三まいり」の期間中で、春休みとも重なり、いつもよりも多くの人出で賑わっておりました。
「十三まいり」とは、数え歳で13歳になった子どもたちが、智恵と福徳を授かるために参詣するものです。しかし、このお参りはそれだけでは終わりません。
京都に残るならわしなのですが、「十三まいり」の帰りは渡月橋を渡って帰ります。その際「渡り始めてから渡り終わるまで決して振り向いてはならない」とされているのです。
と言いますのも、もし振り向いてしまったら、せっかく授かった智恵を返してしまう(逃げてしまう)ことになるとされているからです。
京都まちなか散歩を楽しみつつ、境内で見かけた制服姿やきちんと着物を着た参詣の子たちを見て、応援の気持ちが湧きあがります。今ははしゃいでいるこの子たちも、帰りには神妙な顔をして渡月橋を渡るのでしょう。「がんばりや」と一声かけたくなりました。
寺の門をくぐり散歩を進めて行きますと、すぐそばにエジソン、ヘルムホルツの碑と電電塔があります。さらに行くと電電宮があり、電気電波関係業界の発展を祈願しているとのことです。珍しい建物かと思いますので、「法輪寺」へ京都まちなか散歩に行かれる際には是非ご覧ください。
今や私たちの生活に欠かすことのできない電気や電波ですが、安定した電気の供給が行われていることに感謝したいと思います。また、5月には電電宮大祭という祭も行われています。
日に日に桜が美しくなる京都ですが、こちらでは彼岸桜が満開でした。桜を楽しむ京都まちなか散歩にしたい方は、近くの渡月橋や嵐山公園へ足を伸ばすとソメイヨシノや山桜にも出会うことができます。
最後に散歩へ訪れた多宝塔です。こちらの舞台からは嵯峨野や渡月橋、京都タワーなど市内を一望できるため、自然と歴史が織りなす景観を楽しめるスポットとして知られています。遥か向うには比叡山が見えます。天気の良い日はくっきりと見えますので、市内を眺望する京都まちなか散歩には、おすすめの場所です。
参考URL
https://www.kokuzohourinji.com/index.html