京都には様々な神社仏閣があり、散歩の行き先に悩むことがしばしばあります。風景を楽しもうか、それとも芸術に触れようか、それとも……と考えていた私の頭にふとある場所が浮かびました。「だるま寺」です。
少しユニークな京都まちなか散歩がしたい方におすすめの「達磨寺」は京都市上京区にあります。場所はまちなか円町のすぐそばで、正式には「法輪寺(ほうりんじ)」と言い、臨済宗妙心寺派の名刹です。
普段からよく前を通るため、以前から気になっていた散歩コースではありましたが、節分の際は多くの参詣者でにぎわい、人の集まるところが苦手な私はずいぶんと御免被ってきました。
しかし本日は節分も過ぎた後、快晴のもと、お参りさせていただきました。ぶらり散歩をしながら歩いていくと、達磨のマークが道を示してくれます。しかし入り口にはその姿は見当たらず、よく目にするような寺院の一つにしか見受けられません。
どこで出会うことができるのか、そのまま境内へ散歩していくと近くの保育園の子どもたちでしょうか、元気に走り回って遊んでいる姿があります。この景色だけで、「だるま寺」が地域の方たちだけでなく、多くの人たちから愛されている様子がうかがえます。
そのまま散歩の足を進めていくと、いよいよ達磨堂へ到着しました。こちらへだるまを置き始めたのは、戦後の復興を願ってとのことです。今なお変貌を遂げる京都や日本も、達磨さんたちが見守ってくれているのではと思います。
目にした「起き上り達磨五訓」の中で、
二.文句なしただ七転び八起して働くほかに手なし足なし。
との言葉が印象に残りました。
その意、つまり七転八倒とは、倒れても自力で起き上る力です。また、転んだ力の大きさで起き上り苦にも失望せず、楽にも楽観しないという忍苦の人間の象徴が起き上がり達磨の本質とのこと。これは心に響きます!
こちらは仏涅槃木像、金箔等身蓮上聡耳の木像です。京都には様々な木像を拝見することができますが、横になっておられるお姿が珍しいです。
また、「法輪寺」では様々な達磨にまつわるお土産が販売されていますので、京都土産に買い求められても良いですね。魔除けの効果があるそうですから、散歩の無事を祈るというのも粋ではないでしょうか。
この「法輪寺」ですが、実は京都市西京区にも同じ名前の寺院があります。嵐山にある「法輪寺」は、十三詣りで有名ですが、舞台から渡月橋や嵯峨野といった絶景を一望することができます。
いずれ京都まちなか散歩へ出かけご紹介したいと思いますが、だるまさんへ会いに来られる方は、「法輪寺」ではなく「だるま寺」でお調べ頂くと間違いないかと思います。
参考URL
https://ja.kyoto.travel/tourism/single02.php?category_id=9&tourism_id=90