京都と言えば「祇園」が思い浮かぶ方も多いと思います。たしかに、京都らしい文化が満載の散歩道ではありますが、その一方で、舞妓・芸妓、お茶屋・高級料亭と敷居が高いまちの印象があり、私はあまり近づいたことがありません。
そんな疎遠としている「祇園」ですが、とある散策講座で今回「祇園の路地裏巡り」というテーマが設けられていたのを知り、これは面白そうだと参加してみることにしました。
京都まちなか散歩のコースは、「祇園」から八坂さんに抜けるルートです。ところが、祇園から散歩をスタートさせてみて驚きました。思っていた以上に、路地やら抜け道やらが入り組んでいて迷路の様相です。
「これは酔うてたら迷子になるで!」とつくづく思ってしまいました。
京都でふらりとお酒を飲むなら、やはり慣れた界隈を選ぶのが良さそうです。また、今回の散歩では舞妓はんにも芸妓はんにも全くお会いしませんでした。彼女たちの出番は夜ですからね。
昼から歩いている舞妓はんの多くは観光客が舞妓体験をしているだけ、というのが京都では有名な話のひとつですが、その舞妓体験すら実はあまり目撃したことがないのが実情です。調べてみると、京都駅や清水寺など有名観光地付近で、舞妓さんをはじめ、花魁体験や侍体験などを行っているお店がいくつもあるようです。
さらに京都散歩の足を進めますと、「四条大橋」へたどり着きました。ここには、かぶきの原点とも言われる出雲阿国の像が建っています。また、そばにある「南座」は耐震工事中で大きな南座の画が掛けられていました。発祥100年を迎え、2018年11月より新開場するとのこと、その際には新しくなった姿を見に、散歩へ出かけてみようと思っています。
こちらは祇園の迷路を抜け、巽橋付近に出たところです。この橋には祇園というまちを色濃く表している風情や京都らしい雰囲気がありますね。テレビなどでも取り上げられることの多い場所のため、初めての京都まちなか散歩でもどこか懐かしさを覚えるかもしれません。白川沿いに建つ建物も、非常に趣がありますので、京都まちなか散歩の際には眺めてみて下さい。
本日は立ち寄りませんでしたが、近くには「辰巳神社」もあります。ここは舞妓はんや芸妓はんがお参りに行く神社ですが、芸事全般に通じているということで、芸能人の方やバレエ、ダンスといった踊りを職業にされている方からも人気のあるスポットです。
次の散歩先は八坂さん(神社)です。日本三大祭りである「祇園祭」は八坂神社の祭礼として有名なため、京都まちなか散歩のルートへ入れている方も多いのではないでしょうか?
本日は師走の時期でしたので、境内では忙しそうに正月準備を進めておられました。界隈は日を選べば、ゆったりと過ごすこともできますので、祭や休日を避けてぶらり散歩へ訪れるのもおすすめです。
京都散歩のゴールとなった「花見小路」は大勢の観光客の方たちでごった返しています。特に最近は外国からの観光客の多さに驚きます。京都らしいと言えば非常に京都らしいのですが、私は人酔いしてしまいそうで、一人で足を運ぶことはあまりありません。
しかし今日の散歩の目的は「祇園の路地裏通り」ですので一本西の西花見小路にも散歩へ行ってみた所、ほどよく人がまばらでした。さらに、町家と石畳の街並みに予想していなかった風情を見つけることができ、まるで美しい画を見ているようでした。
やや苦手意識を持っていた祇園散歩。ですが、心地よい気持ちで最後を迎えることができ、大変満足な一日となりました。人混みが苦手という方も、路地裏散歩なら気軽に訪れることができます。しかしくれぐれも、迷子にはお気を付けください。
参考URL
http://www.yasaka-jinja.or.jp