各都道府県庁がどのあたりにあるかまでは把握していませんが、京都ほどまちの真ん中にある例は少ないのではないでしょうか?用件のついでに京都観光やまちなか散歩ができてしまうほど、恵まれた立地にあり、府庁を眺めて行かれる観光客も多く見かけます。
そんな「府庁界隈」を散歩先へと定め、堀川下立売をぶらぶら東に参ります。ほどなくして京都府庁の前を通過します。さらにそのまま散歩へ進むと「平安女学院」の前を通り「御所」に突き当たります。
「府庁界隈」は、その他にも「上京消防署」「京都府警察本部」など、ちょっとした官庁街でもあります。人通りがまばらで静かな京都まちなか散歩を楽しむことができます。府庁前から丸太町通までの広い「釜座通」は欅並木が美しいですから、美しい風景を求めての京都まちなか散歩におすすめです。
散歩の途中、国の重要文化財に指定されている「府庁旧本館」を見学することもできます。昭和46年まで京都府庁の本館として使われており、現在でも執務室として使用されています。桜の季節を選べば、中庭の見事な祇園しだれ桜が、散歩客を出迎えてくれます。
中庭には、「容保桜」と名付けられた珍しい桜があります。その由来は幕末までさかのぼります。当時、この地には「京都守護職上屋敷」があり、會津藩主「松平容保公」が守護職の任に当たっておられました。容保公にちなんだこの桜は、その人柄を表すように、ソメイヨシノのような派手さとは違った力強さ感じさせる山桜です。
また、この旧府庁は商業撮影にも多く使用されている場所です。映画「人間失格」やドラマ「坂の上の雲」「落日燃ゆ」のロケ現場としても知られています。商業用のカレンダーやカタログの撮影にも利用することができます。
参考URL
http://www.pref.kyoto.jp/qhonkan/1297071876631.html
さて、散歩していてひとつ思い出したのですが、平成33年度までに現在の「京都府警本部本館」へ「文化庁」が移転するとのことです。文化あふれる京都のまちへ訪れる大きな変化、果たしてこのまちへどんな展開を与えるのでしょうか?
京都市は「歩くまち京都」を推進していますが、安全にまた京都の風情をじっくり・ゆっくりと感じることのできるまちなか散歩を支援していただきたいと思います。
府庁を離れて散歩していくと、室町下立売ある「旧二條城址」に目が留まります。この二条城はかつて信長が、将軍「足利義昭」ために造営したとのこと。この二条城は現在のものとは別ですが、こだわりのあふれる強固な城だったそうです。しかし、その後信長が「義昭」を追放したため、城は取り壊されることとなり、今ではこのように城址のみとなっています。
さらに東へと散歩の足を進めて行くと烏丸下立売に、平安女学院の礼拝堂でもある「聖アグネス教会」があります。旧府庁はルネサンス様式の建物でしたが、こちらはゴシック様式で建てられています。
明治期の建物ですが、現代京都へもしっくりなじむ、レンガ造りの美しさが京都まちなか散歩の目を休めてくれます。京都には、多数のクラシック建築の建物がありますので、建築をメインとした京都まちなか散歩を楽しむこともオススメです。
参考URL
http://www.pref.kyoto.jp/qhonkan/